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野球のシーズンが終わった。

最高にエキサイティングな展開で迎えた第7戦を2イニングも保たずに台無しにしたダルビッシュにAKI猪瀬は怒りをぶつけ、内川は彼の濃密で長い野球人生のクライマックスの照準を完璧に合わせたかのようなホームランでベイスターズに引導を渡した。

カーショーとジャンセンで勝てなかったワールドシリーズ

4敗のうちの2敗を一人で稼いだダルビッシュが数字上では確かに最大の戦犯ではあるとはいえ、シリーズをとおして見れば、チームとチームの戦いで、アルテューベとヒンチのチームのほうが最終的には勝利に値していた。

ドジャースがワールドチャンピオンになるのなら、カイケル先発の日に7点取った試合でカーショーが投げているにも関わらず負けてはいけない。

リードを保ってジャンセンにつないだ試合で負けてはいけない。

たとえポストシーズンのためにプラスアルファで獲得したダルビッシュがまったく機能しなかったとしても、カーショーとジャンセンがカーショーとジャンセンであることができたなら、第7戦を待つまでもなくドジャースは4勝していたはずだった。

ジャイルズやカイケルが誤算で、バーランダーまでもが常にリードを許して降板しながらもアストロズが4勝できたのは、スプリンガー、ブレグマン、アルテューベ、コレア、グリエルという華やかな打線が機能したからであり、それこそが今年のアストロズがアストロズたるゆえんであった。

 

ラミレスの「勝負力」でホークスに切迫したベイスターズ

日本シリーズについては、「ベイスターズがよく頑張った」という印象を抱く人がほとんどだろう。

「倉本のアレ」についてもベイスターズにとっては別に珍しいことでもない。

そんなチームでも日本シリーズまで進出した上に善戦までしたのは、ロペスと筒香を中心とした団結力と、ラミレスのリーダーシップと采配のおかげであることは誰の目にも明らかだろう。

倉本のイージーエラーと内川の起死回生の一発がなければ、第6戦ですでに横浜が優勝していたかもしれないというのは驚くべきことだ。

チーム力で明らかにホークスのほうが上であることを痛感させられるシリーズであったにもかかわらず、実際の数字上では非常に均衡した展開になっていたのだから。

これこそがラミレスの手腕だと言えるだろう。

 

緒方の「勝負力」で敗退したカープ

一方、充実した実力にも関わらず敗退したのがカープだ。

俺は20年来のカープファンであるが、今年のクライマックスシリーズに関しては「負けるべくして負けた」としか言いようがない。

CSが始まる前には、「日本シリーズまでいけるのは当たり前」と思っていたほど実力に差があったはずにも関わらず、だ。

では、どこでその実力差を逆転されたかといえば、ラミレスと緒方の両監督の「勝負強さ」の差である。

ラミレスは常にシリーズ全体と、試合の展開を見ながら、「4勝するため」の采配をしていた。

それに対して、緒方は常に勝手に追い詰められているかのような、その場しのぎで取り留めのない采配をしていた。(會澤を代えて代打小窪、5回2点リードで前進守備)

これについては、もちろん監督の采配ふくめて総合力でのチーム力なので、素直に実力が劣っていたと認めるしかない。

 

CSの位置づけはやはりあいまいだと思う

シーズンで大差をつけたカープがCSで敗退したことに関してはさまざまな意見が出ているが、俺としてもやはり違和感はある。

その違和感の一番の源がどこにあるかといえば、「シーズンチャンピオンと日本シリーズ出場チームは別もの」という基準だ。

それならばむしろ単純に、「CSに勝ったチームがセリーグチャンピオン」と言ってもらったほうがすっきりする。

この状況は、昔、ラグビートップリーグが、「16チーム中上位8チームによるプレーオフ」という無茶なレギュレーションを組んでいたことを思い出させる。

結果的にあの頃のトップリーグは「リーグ戦チャンピオン」と「プレーオフチャンピオン」と「日本選手権優勝」という1シーズンで3つの勝者が生まれていた。(それが全部東芝だったりしたわけだが)

そうなると、もはやどのチャンピオンが一番「偉い」のかわからないのである。

だからたとえばどうしても日本のプロ野球でもMLBのようなポストシーズンをやりたいのだとしたら、たとえばシーズンを2部に分けて、前半チャンピオンと後半チャンピオンのプレーオフをやるとかにしたらどうだろうかと思う。

昔のJリーグが採用していた方法に似ている。

そうすれば、対等な立場でプレーオフの勝負ができるし、個人表彰は通年成績で見ることにすれば野球ファンの大好きな「年間成績」なども楽しめる。

ただ、問題は前半と後半の優勝が同じチームだった場合で、この場合はプレーオフができなくなってしまう。

あとは、昔の柏レイソルのように「通年で勝率が一位にもかかわらずプレーオフ出れない」みたいな事例もありえる。

まあ何にせよ、すっきり明瞭なレギュレーションになるといいなと思うのである。

どっかの偉くて賢い人、がんばってくれ。

 

さて、毎日カープの試合を見る日々も、これで終わりだ。

黒田が帰ってきてから、あまりにもカープの試合が面白いのでついつい見ていたが、さて。

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