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2016年12月12日のApple Musicトップ5ソング

1位のブルーノ・マーズ、2位のチェインスモーカーズはまぁいいとして。

3位のSuchmosだ。

俺は初めて聞いたのだが、エラいかっこいいなぁと感心してしまった。

 

かつて、バンドを始める動機の代表的なものに、「売れてる音楽がダサいから」というのがあった。

90年代のバンドブームなんてのは、80年代に産業的になりすぎた音楽業界への辟易から生まれたものだと俺は理解している。

この「Stay Tune」みたいに、洋楽の要素を日本の市民的なセンスで調理してエッジも利かせたバンドが当たり前のようにチャートに入っていると、ルサンチマンもなかなか生まれようがない。

 

4位のOne OK Rockの「Wherever You Are」も、当たり前のように良い曲。

俺達の世代の大ヒットソング、フーバスタンクの「The Reason」を思い出させるハードロックバラード。

 


かっこいい歌が当たり前のようにチャートに入ってくることの、安心感。(フーバスタンクがかっこいいかどうかは置いといて)

それは実は、当たり前のことではない。

5位の櫻坂46の「二人セゾン」はもちろん良い歌だけど、もしもチャートがこんな産業的な歌ばかりで占められていたら、なんだか反抗したくもなるだろう。

たしかザ・タイガースのドキュメンタリーを見たときだったと思うが、自分たちのやりたい音楽とレコード会社の求める音楽の、あまりの乖離にバンドやGSブームが少しずつ分解していく様が描かれていた。

 

 

ポップミュージック2.0

時代と共に何が変わったのかといえば、一番は情報だろう。

人々は与えられたものを消費するだけでなく、自分から求めて取りに行く、取りに行ける時代になっている。

俺が思う、大きな変化は以下の3つだ。

 

1.世界中の音楽にアクセスできる (チャネル)

今日の人々はグローバルなヒット曲を聞き、多様な音楽に触れることができる。

あるいは逆にローカルでコアな音楽を見つけることもできる。

アクセスのチャンネルも開かれているし、結果としてリスナーのセンスは磨かれているから、レコード会社や広告屋がゴリ押ししたからといって聞く時代ではない。

このことが逆に、レコード会社や広告屋も、本当に良いものをつくる動機にもつながる。

 

2.誰でも情報発信できる (メディア)

アーティストやインディーで活動する人々は、今では自分でマーケティングの技術を駆使する。

効果的な戦略を学んで、自分から発信する。

メジャーとマイナーの情報訴求力に、今ではそこまで大きな差は無い。

 

3.チャートが自動生成される (統計)

レコード売上げだとかメディアでの放送回数は、結局は自作自演のブラックボックスだ。

Apple MusicやYouTubeの再生回数は、無機質な統計情報である。(と、俺は思っているが、ここは調査の余地あり)

人々が実際に今一番多く聞いている曲が、チャートには単純に入ってくる。

 

 

Kandytownしかり、かっこいい曲があたりまえにチャートに入ってくるなあという、気の抜けた感想を抱くのである。

さらには需要と芸術のはざまでマスターピースを作ってくる清水翔太のような仕事人もいる。

いつか、人々の音楽へのセンスとアンテナは鋭くなって、かっこよくて完成度の高い音楽がまっとうに流通するのが当たり前になるのだろうか。

そういうことを夢想する。

それでなんとなく、このままだと俺の居場所はなくなっていくなあと思うのである。

最初からなかったのだけど。

 


 

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