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2016年の傑作アルバム、清水翔太『PROUD』全曲レビュー

清水翔太が26~27歳の時につくったこのアルバムは、2010年代を生きる20代の心と風景を描いた傑作だと俺は思います。

清水翔太自身にとっても、ポップミュージシャンとして新しい一歩を大きく踏み出したアルバムとなりました。

1曲ずつ、ソウルレビューしました。

各リンクから個別ページに飛んで、読んでみてください。

 

1.「Feel Good」

恋人といるときの一番豊かな時間が、明らかに「本格」な音作りで提示される、アルバムの導入的な曲「Feel Good」。

1.「Feel Good」  – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー-
アルバム『PROUD』魂の全曲レビュー。「2016年に全世界で最大のブレイクスルーアルバム」(全俺による認定)。その1曲目「Feel Good」は恋人との優しい時間を描いている。ここから、誰かと一緒にいることの難しさに直面する旅が始まる。

 

2.「PROUD」

真の始まりを告げるこの「PROUD」で、清水翔太は強く優しいメッセージを高らかに歌い上げて叫んでくれる。

2.「PROUD」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
魂のアルバム全曲レビュー。真の始まりを告げる「PROUD」で清水翔太は呼びかける。それは決して順風満帆で負け知らずの道を歩いてきた者の声ではない。傷つき、自分を疑い、すでに何かを失った者の声だ。すべての人に強く、幸せであろうと呼びかける。

 

3.「Damage」

3曲目の「Damage」で清水翔太は、心に残る傷をそっと提示する。その傷も、また自分自身の一部だと。

3.「Damage」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
清水翔太 『PROUD』 魂の全曲レビュー。勇敢で強靭な歩みの証。清水翔太はデビューした時から、心の中に、いつも忘れられない別れを持っていた。「Damage」のイントロのセンチメンタルなピアノは、故郷と言えるほど美しいあの頃を思い出させる。

 

4.「Good Conversation」

本格ヒップホップナンバー「Good Conversation」で、清水翔太は大人しい現代人達の遠慮と躊躇を解き放つ。

4.「Good Conversation」 –  『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
アルバム 『PROUD』 魂の全曲レビュー。「Good Conversation」は音が入ったり出たりしながら咲き誇るファンクネスを構成し、一つのヒップホップトラックとして成立している。全体に充満しているのは清水翔太の「やっちゃえ」宣言。

 

5.「Animal」

戯画化されたキャラで人間の「渇き」を描写する「Animal」は、華やかに舞台に映えて、ライブを盛り上げる。

5.「Animal」 –  『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
清水翔太 『PROUD』 魂の全曲レビュー。「Animal」は華やかにステージに映える曲。むなしさと刺激的な楽しさが共存している。着実な努力をしなければ人はいつまでも満たされないままだが、刺激と楽しみはむしろ出たとこ勝負のギャンブルにある。

 

6.「Drunk」

周到に用意された快楽「Drunk」で、清水翔太は音と言葉に酔うかのように自在に強靭に歌をくりだす。

6.「Drunk」 –  『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
アルバム6曲目「Drunk」はシンプルな曲だ。歌詞も音もタイトルも一貫している。つまり、酩酊状態である。脳を振動させるようなトラック。清水翔太は、ただ音楽に身をゆだねるかのようにラップする。即興のようでいて周到に用意された快楽。

 

7.「thinking bout you」

棘のように刺さった「不在」の苦しみと戸惑いの歌「thinking bout you」から、B面(後半部)が始まる。

7.「thinking bout you」 –  『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
「thinking bout you」から、アルバムは後半へ アルバム7曲目「thinking bout you」 は、前曲の「Drunk」から曲調もテーマもガラッと変わる。レコードで言うならばB面が始まったと

 

8.「N.E.E.D.」

トラック&メロディメイカー清水翔太の力量を感じさせる「N.E.E.D.」。愛は自分自身をつくるものだが、時に自分自身を裏切らせるという、この矛盾。

8.「N.E.E.D.」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
アルバム『PROUD』 魂の全曲レビュー。8曲目の「N.E.E.D.」は手作り感のあるヒップホップトラック。素朴な曲でこそ逆に際立つ、清水翔太の総合力の高さ。そして歌の主題は愛の矛盾。この愛の矛盾こそが、アルバム後半の主題となっていく。

 

9.「花束のかわりにメロディーを」

ソウルフルなピアノの名曲「花束のかわりにメロディーを」が、まっすぐなラブソングでいられるのは、その想いが届いていないから。

9.「花束のかわりにメロディーを」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
アルバム『PROUD』 魂の全曲レビュー。「花束のかわりにメロディーを」はソウルフルでまっすぐなラブソング。そんなにもまっすぐでいられるのは、その想いが(まだ)届いていないからだ。その想いをかなえていく難しさこそ、アルバム終盤の痛みだ。

 

10.「MONEY feat. 青山テルマ , SALU」

豪華客演が掻き立てる期待を超えてくる名曲「MONEY feat. 青山テルマ , SALU」。仕事に悩む20代の曲、俺達の世代の曲。

10.「MONEY feat. 青山テルマ , SALU」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
アルバム『PROUD』 魂の全曲レビュー。10曲目「MONEY」は豪華客演に胸が高まる。端正なトラックにヴォーカル。青山テルマのラップもグルーヴィ。何のためにカネを稼ぐのかを問いかける俺達の世代はクール。SALUくんの音楽もみんな聞くべし。

 

11.「BYE×BYE」

ゴージャスなビートに導かれるバラード「BYE×BYE」。「愛しているのに」ではなく、「愛しているから」別れていくという逆説。

11.「BYE×BYE」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
アルバム『PROUD』 魂の全曲レビュー。「BYE×BYE」は、AdeleやAlicia Keysのようなゴージャスなビートのバラードナンバー。愛が二人を分かつという逆説について。アルバム終盤では「自分の都合」を選んだ弱さに葛藤する。

 

12.「キミノセカイヘ」

「キミノセカイヘ」は祈りにも似た小曲。自分を捨てなければいけない、捨てたいと思っていても、捨てるのは容易ではない。

12.「キミノセカイヘ」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
アルバム 『PROUD』 魂の全曲レビュー。「キミノセカイヘ」は鼻歌のようにはずむメロディと、光を感じさせるオルガンに導かれる、祈りにも似た小曲。自分自身であろうとする力と、自分自身を壊し奪い去る力の間で葛藤する姿は、俺達の世代の代表。

 

13.「lovesong」

凝縮される一瞬をラフなスケッチのように切り取った「lovesong」でアルバムは幕引き。この痛みから、何を学べるだろうか。

13.「lovesong」 – 『PROUD』 全曲ソウルレビュー –
清水翔太アルバム 『PROUD』 全曲ソウルレビュー。2016年の傑作アルバム『PROUD』は、あきらめと後悔と逡巡と内省が入り混じる美しい「lovesong」でひっそりと幕を閉じる。決断は下されていても、足が動かない、そんな瞬間をスケッチ

 

ソウルレビューとは

ソウルレビューというのは何かというと、細かいことは置いといて、魂で触れて、魂でレビューするということ。

どの曲がいつごろ、どんな制作陣で作られたかとかは、書いてません。

ググってわかることは、ググればいいと思うので。

このアルバムを作った当時の清水翔太がどんな状況で、誰と仲良かったとかも書いていません。

俺は野次馬根性が薄いので。

清水翔太本人がこのアルバムについてどう言っているかとか、インタビューとかもほとんど読んでいません。

単に、パッケージされたアルバムとしてのこの作品についてのみ、俺は惹かれたし、明らかにしていきたかったので。

レビュー書き終わったので、これからはもう自由にこの作品について、調べたり読んだりするかもしれませんが。

 

俺は清水翔太の追っかけではありませんが、大ファンです。

彼が作ったアルバムが、俺の魂にどう響いたか、俺の人生にどう寄り添ったか、それを書きました。

ミュージシャンとして、同じ世代に清水翔太がいてくれたことは俺にとっての大きな幸運です。

感謝しています。

 

 

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